アーティスティックな男の子。
「他にも何人か、藤嶺芸大と附属高いるぞ?」
『あ、尚斗もいるじゃん。』
「あー、そこから下はオーディション組だな。応募人数が多くて、結構大掛かりなオーディションだったらしいぞ?」
『スゲー。ついに尚斗もテレビドラマ出演か。』
てか早く言って欲しかったな!!
桃李先輩もね!!
「あとはまあ、アレだ。映像学科はエキストラとして出るらしいぞ?一種の授業として。」
『スゲェな藤嶺。』
「相変わらずやるなあ。」
『…ッあー、作曲の打ち合わせしに来たつもりだったのに全然打ち合わせ出来てない…。』
「結局普通に話してるしな。」
「ま、どっちにしろ方向は決まったんだろ?ゆき。」
『まあねぇ。でも錦さんにも聞いとかないと。恭介、いつ会える?』
「7月28日。その日は全キャストが集まる日だから。」
『OK。一応錦さんに連絡しておくか。電話番号持ってる?』
「事務所が持ってると思う。後でメールするわ。」
『よし。じゃあ今日はもう帰るね。』
「おう。…ゆき、秋兄、ありがとうな。」
『いいよー。なんだかんだ言って、恭介は従兄であり、幼馴染であり、友達なんだから。』
「だな。だからこそ、恭介には頑張って貰わないとな。俺の分まで。」
「…っ頑張る。このドラマをモノにしてやる。」
「そうそう、その意気だ。」
『じゃ、また来週〜♪』
『さて!本日は!!芸術祭舞台でのBGMを!作って行きたいと思いまーす!!あ、都内某所からお送りしています!』
「ちげーだろ、ここ学校だろ。…というか、何で俺まで…。」
『まあまあハル君。学校で会ったが最後、ハル君は最後までレコーディングスタジオに居てもらいまーす!』
「…帰ろうとしてたのに。」
『つまり暇なんでしょ?』
「…宿題やろうと思ってた。」
『つまり暇なんだね!』
不毛なやり取り。
「…ハァ…。」
『幸せ逃げるぞ☆』
「……。」
『調子に乗りましたすいません。』