アーティスティックな男の子。
「…そういや、舞台のどこのシーンに音楽流すとか、決まってんの?」
『大体は決まってるよ。本当に大まかだけどね。』
「ふーん。」
『今回の舞台は和風ファンタジーだから、お筝を主に使う曲と、横笛を主に使う曲と、二胡を主に使う曲と、ピアノを主に使う曲をかるーく作ってみたいと思いまーす。』
「…筝と横笛はいいとして、ピアノもまあいいとして、二胡は中国じゃなかったか?」
『1回は作曲してみたいランキング5位以内に入ってるの、二胡は。』
「…まあ、よく分かんねーからいいや。」
『ふふ。じゃあ4つの中から選んでね!』
「…えっ、俺が?」
『そ。』
「…じゃあ、筝。」
『OK』
約一時間後。
『こんな感じかなあ…。』
「なんか、色々切羽詰まってる感じがする。」
『クライマックスでもある、主人公と鬼の戦いをイメージしたからね。』
「ふーん。」
『次は?』
「じゃあ、二胡。」
『OK!!』
「…その前に休憩したら。」
お。
『…そうねぇ…じゃあ何か飲み物買いに行こ。』
「ああ。」
心配してくれたのかな〜、なんて。
夏休み期間は3号館と5号館のみ、開いている。
1号館から5号館までが藤嶺芸術大学附属高等学校。
6号館から21号館までが藤嶺芸術大学。
高校と大学は一応同じ敷地内だけど、かなり離れてる。だからあんまり大学生と鉢合わせすることが無い。
そもそも、校門も違うし。
北門、西門が大学、南門と東門が高校。
ちなみに、
1号館が大ホール、小ホール、大劇場、楽屋
2号館が教室、職員室、保健室、図書室、書道室、作法室、カウンセリングルーム、生徒会室
3号館が生徒ラウンジ、食堂、カフェ
4号館が第1~第5音楽室、第1、第2理科室、第1、第2コンピュータ室、第1~第4美術室、第1、第2デザイン室、第1~第5会議室、第1、第2木工室、第1、第2鉄工室、第1~第3衣服室、第1~第5多目的室
5号館がレッスン室、スタジオ、レコーディングスタジオ、映像室、書庫室
6号館が体育館、テニスコート
となっています。
それぞれ地上5階まで、
4号館、5号館は地下二階まであります。
でかいっすねぇ。
そりゃ迷うわ。
だから年がら年中、先生や警備員さんが見回ってる。