アーティスティックな男の子。
『…やっぱりいy』
「オンナとして終わる人生、オトコにモテない人生、ゲーム出来なくなる人生がすぐそこに…。」
『頑張りまっす☆☆』
くっそ。
『…てかやり方わかんないからどーしようもないんだけど。』
「あ?…あー、そーいや…じゃ、こっち来て。」
『へ?え?あ、うん。』
そう言われて案内されたのは…
『…何だ、ここ。』
「何って…見たまんまだろ。メイクルームだよ。」
『いや、メイクルームなのここ!!?』
無駄に鏡が多い。めっちゃ明るい。めっちゃ化粧品がある。
『…もう二年生なのにこの場所知らないとか…ははっ。』
「じゃ、座って。」
『…もうどうにでもなれ。』
そうして約一時間。
『ええええヤバくね何この肌うる艶感ハンパねぇ。』
「だろ。」
誇らしげにそう言った。
『マイナス5歳…イヤ、マイナス15歳肌だ…!!』
「元々が40代の顔だったからな。」
『つーことは今25歳になったと言うわけか。』
「今だけだけどな。これを続けるとまあ大体2週間から3週間で今の年齢と同じくらいの肌年齢に戻ると思う。」
『まっっじか…。あー、でも私面倒臭がり屋だからこーゆーの無理だよ?』
「見りゃ分かるだろ、アンタがめんどくさがり屋っつーことぐらい。だから、ハイこれ。」
『…何、コレ。クリーム?』
「最近の化粧品は化粧水、保湿、乳液、パックとか色々な効果が一つにまとめられたやつがあんの。めんどくさい人とか、こーゆーの一ヶ月ぐらい続けとけばアンタみたいなその肌も何とかなる。」
『遠回しで酷いこと言われた。』
〜♪
ピッ
「…あ?…あー…そーいやすっかり忘れてたわ。…あ?…あー…ゴメン。」
『…えっ何、彼女?』
「あ?ちげーよ。…ああゴメン。なんでもねーよ。…あ?モデル?…あー…。」
チラッとこっちを見る零君。
「…丁度良いの見つけたから。…ああ、じゃ、早急に向かう。…ああ、じゃあな。」
ピッ
『…えー…何か嫌な予感しか無いんだけど。』
「よし、行くぞ。」
『いやいやいやいや何処に!!?』
「いいから。」
グイッと腕を掴まれて、強制連行。
『ええええええもう帰りたいいいいいいゲームやりたいいいいい』
「その口塞ぐぞ。」
『さーせんっしたー。』
そしてそのまま手を引かれて辿り着いた場所とは…