アーティスティックな男の子。
ガコンッ
『あ、ハル君はいちごオレなんだ。』
「アンタはコーヒーか。」
『意外だねぇ。』
「お互い様だろ。」
『えー?!私、何飲んでるイメージなの?』
「…それこそ、いちごオレ…とか?」
『マジか。私、そんな可愛い系キャラか。』
「少なくとも、中身を知らない奴らからしたらそんなイメージ。」
『可愛い系かあ。』
…うん、まあ、この制服自体が凄く可愛い系だしね。
かと言って、モデル体型のカッコイイ女子達も似合ってしまうという、とても優れた女子制服!
それに、リボンやらネクタイやスカートやらワイシャツやら靴下やら靴やらの種類も豊富!
色んな組み合わせが出来ちゃう、スグレモノ。
この学校にこれて良かったって思うよねぇ。
「アンタは割と憑依型だよな。メイクすればいくらでも輝ける。それこそ、この前の音楽室とか。」
『え〜?』
「メイクしてないアンタは可愛いし、メイクしてるアンタは綺麗でカッコイイよ。」
ハル君が褒めた上に、笑顔だ。
『笑ってるハル君は珍しいねぇ。』
「…そうか?」
『あ、戻った。』
「…人並みには笑ってると思うけど。」
『人並みには笑ってるね、うん。』
「…アンタはいつも笑ってる。」
『そう?』
「どこで何してても、いつ見てても、ずっと笑ってる。」
『そうかいそうかい。』
「なんでそんなに笑っていられるのか、俺には分からない。」
『うん。』
「けど、アンタが笑ってると周りも笑うし、俺もなんでかわかんねーけど、安心する。」
『…そっか。』
「俺、アンタと出会えて良かった。」
『…うん、私も。ハル君と出会えて良かったよ。これからもよろしくね。』
「…ああ。」
『…あ!そう言えば!!』
「ッ…なんだよ、いきなり声出して。」
『8月の3週目、空けといてね!』
「え、何で。」
『絶対だよ!!』
「だからなn」
『よっしゃー!作曲するぞー!!』
「…聞けよ…。」