アーティスティックな男の子。




ガチャ


「ゆきー、差し入れ買ってk…って、なんか人数多くね…?」


「あ、秋さん。」


「よう、結城。何だ、この人数は。」


「ゆきが、“思ったより暇だからもっと人呼ぼう!”とか言って、複数人に適当に電話したら…。」


「いや来すぎだろ。みんな暇かよ。」


「あー、澄空先生〜!」


「きゃー!差し入れですかー!?」


「そうだけど…足りねぇぞ、多分。」


『あ!秋だ!!今気付いた。』


「作曲、頑張ってるかー?」


『もちろん!』


「あ、澄空先生だ。」


「こんにちわー!」


「差し入れ、向こうに置いてあるから。」


「ぎゃー!!先生太っ腹!!」


「にしても、ほぼ女子だな。」


『いや、辛うじているよ。ほら。』


「あ…こんにちは、澄空先生。」


「…。」


本当に辛うじて。


「…生徒会長と副会長じゃん。何でここに?」


『今作曲してる曲がさ、芸術祭の舞台BGM作ってて。こんな感じかな〜ってのを聞いてもらってたの。』


「今日はたまたま生徒会の用事があったので、ゆきさんに電話を貰って、そのまま来たらもうこの状態でした。」


「…結城が生贄になってた。」


「マジかよ。…つかいいのか?人、普通にいるんだけど。」


『大丈夫、大丈夫。ここにいる女子はみんな芸術祭特別舞台のスタッフだから。』


「「「「「「「イェーイ!」」」」」」」


『ちなみに、ハル君の部下が何人かいまーす。』


「「「イェーイ♪」」」


『あとの女子は全員瑞希の部下でーす。』


「「「「「イェーイ☆」」」」」


『つか、さっきまで瑞希居たんだけどね。どこ言っちゃったんだろ。』


「飲みもん買ってくるって。」


『あ、そうなんだ。ところで透先輩。ざっとこんな感じで良いんですか?なんかリクエストとかありますか?』


「そうだなぁ…殺陣の時のBGM、もっと激しめでいいと思う。一番の盛り上がりだからね。」


『ふんふん。』


「あ、二胡の方なんだけど、これどこの場面で使った方がいいかな。あまりにも魅力的過ぎてどうしようかなあって。」


『そうだねぇ…。』


「…新しく入れればいいんじゃないか?」


「え?」


「弾いてる場面、作れば。」


「…その場合だと、どっちに弾かせるべきかな。」


「…鬼。」



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