アーティスティックな男の子。




どうやら女三人衆に撮ってもらうらしい。


「どうする?」


「良いんじゃない?」


「良いですよー。」


『はーやーくー!!』


「落ち着けって。」


「撮りまーす。ハイ、チーズ。」


パシャッ


「ありがとうございます。」


『ありがとうございます!』


「いえいえー。あの、カップルですかー?」


「いや、兄妹です。」


『兄妹でっす!』


「美形ですね〜。」


「羨ましいです〜。」


『あはは。あの、お姉さん方も撮りますか?』


「あ、お願いしますー。」


『秋、撮って差し上げて。』


「ハイハイ。撮りますよー、はい、チーズ。」


パシャッ


「どうぞー。」


「ありがとうございますー。」


「イケメンに撮ってもらったね。」


「目の保養になった。」


『私の写真はー?!』


「どうよ、上手く撮れてるだろ?」


『物凄く上手く撮れてる。器用だね、やっぱり。』


「そうか?」


『あ!秋も単独で撮ったげる!』


「いや、いいよ。」


『えっ、ダメ。』


「あ、はい。」


どんな顔で言ったんだろうね、秋が凄い引いてる。


『行くよー!ハイ、チーズ!!』


カシャッ


『…ふふふ。』


うん、良い笑顔だー。


やっぱり秋はカッコイイ。


そして優しい。


『いつも助けられてるんだよ。ありがとうね、秋。』


なんて、遠い彼には聞こえない。


「おーい!ラベンダーのアイスクリームがあるらしいぞー!」


『マジで!!!食う!!!!!』


「ちなみに、本日は泊まりがけです。」


『やっほーい。』


「更に、今この間にも冷房の交換が家で行われています。」


『じゃあ帰ったら涼しいやん!?』


「そう!」


『やったー!ひゃっふぉぉい!!いえええい!!』


「ははは、はしゃぎすぎだろ。」


『だって凄い楽しいんだもん。いいねえ、遠出は。』


「そうだな。…また来ような?」


『もちろん!!つか今度はみんなと行くしね!』


「ああ。…そういや、8月の3週目だっけか。」


『うふふ。そうなの。』


「場所は?」


『うーん、近場の箱根で良いんじゃない?』


「そうだな。」


『帰ったら色々と準備しないとねー♪』




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