アーティスティックな男の子。
「着替え終わったのか?見してみろ。」
シャーッ
「お、似合ってんじゃん。」
『自分でも思った。が、しかし。尚斗センスいいね。』
「ゆきに言われるとなんか不安だわ。」
『えええ?!』
「確かに、大神はセンスいいよ。俺も認める。じゃ、次は俺のね。」
『はーい。』
「あ、ちゃんとハンガーにかけて俺に渡して。買うから。」
『あっ、うん。』
シャーッ
『みーずきー!』
黒と赤系統のかっこかわいい服。
「はいはい。そんな大きな声で呼ばなくても聞こえてるから。…んー、まあまあだね。」
『まあまあ。』
「想像の範囲以内。じゃ、次。」
「次は私ね。」
シャーッ
『真希〜。』
「やっぱり。似合ってるわね。さすが私。」
『そしてさすが私の顔面偏差値。』
「どこからそういう自信が出てくるんだよ。」
『うるさいぞー、玖音。』
「ほら。着ろよ。」
押し付けられた服。
『なになに、玖音のコーディネートか。』
「んだよ、悪いか。」
『悪くない悪くない。着替えてくるから。』
シャーッ
『くおーん。』
「終わったか。」
『どう?』
「……馬子にも衣装。」
『んだとオラ。』
「…まあまあ。」
『素直に褒めなさいよ、玖音。センスバッチリなんだから!』
「そりゃそうに決まってんだろ。俺だぞ?」
『あー、うん、ソウダネ。』
自信満々なのが私との共通点。
「はいはーい☆次は俺ね!」
『幸樹…っつか、これ全員のセレクトを着ないと終わらない感じ?』
「もち!」
『…うーん、最高に面倒くさくなってきたぞー。』
「ハイ、行ってらっしゃーい☆」
シャーッ
『幸樹ー!』
「ハイハーイ☆あ、似合ってるじゃん!!」
『これ凄いカジュアルで動きやすいけど可愛い!』
黄色とかオレンジとか、凄い明るい色!
「でしょでしょー♪一目見てこれだなって思ったんだよね〜☆」
「浅沼もいいセンスしてる。総合アーティスト学科はそういうの勉強してるから、まあ当たり前だけど。映像学科もそれなりにセンス良さそうだけど。」
「じゃあ次は僕n」
「透はダメだ。絶対にダメだ。」
「え〜?」
珍しく、桃李先輩が食い気味に言ってくる。
「そうなの?」
「大丈夫だよ。僕だってやれば出来るし。」