アーティスティックな男の子。
「お前は葉山と同じレベルだろ。」
『えっディスられた??』
「嘘…それ本当なの?」
「ゆきと同じレベルの人…ホントにいるんだ。」
『まって瑞希。遠回しにディスらないで??』
「えー?そんなこと無いと思うけど…。」
「とにかくダメだ。持ってるものも没収。」
「えー。」
なんでも出来る優秀な人かと思ったら、こういう所でダメな部分がある、透先輩。
「じゃあ生徒会長は?アンタも一応映像学科なんだから。」
「…俺は普通だと思うけど。」
「持ってこい。」
「え、なn」
「いいから持ってこい。この際、全員のファッションセンスチェックしてやるから。」
「偉そうだな。」
「煩い方向音痴野郎。」
「なっ…!」
『玖音…それは事実だからね、うん、怒りを収めて。』
「俺は方向音痴じゃない!!」
「…強制…ですか。」
「もちろん。秋さんもだからね。」
「俺はいつもゆきの服、選んでるから意味なくない?俺絶対勝っちゃうよ?」
「いつから勝負制になったんですか。」
「だってそれくらいやらないとつまんねーだろ?」
『どーでもいいから早く服選んできてよー。なんか飽きてきたー。』
「ほら、とにかく行った行った。」
「…ゆき。」
『あ、音夢君。もう選んできてたの。』
「うん。」
『じゃあ着てくるね。』
シャーッ
『音夢君。どうかな?』
「可愛い。」
『ありがとう。全体的に青系統だね。涼しく見える。』
青緑というか、そんな感じ。雨の季節を思い出させる。
「うん。」
「まあいいんじゃない。64点。」
『低くね。』
「そう?でも一般人は大体50点以下だから全然良い方だけど。」
マジかよ辛口だな。
「次は?」
「じゃあ、私ですね。」
『音楽学科縛りだね!』
「どうぞ。」
『どもー。』
シャーッ
『柊、瑞希。どうかなー?』
落ち着いた、紫色をメインとした花模様のワンピース。
「外見が良いぶん、清楚に見える。中身は違うのに。」
『ちょーい。私は充分清楚』
「じゃないから。」
うっ…。
『で?柊、どう?私可愛いよね。』
「そうですね。可愛いと思います。」
『…随分と素直…?!』
「そんなに驚かなくてもいいじゃないですか。」
『えー?じゃあ次の人ー。』
「次は…俺。」
『わあ、雪音先輩。』
「…ボソッ日頃の行いだよね。」
「…ボソッ煩いですよ、瑞希。」