1コインでサイダーを、
「美鈴はさ、佐藤のことどう思ってるの」
あまりにも残酷だと思った
それを聞くゆきの目は
純粋で
何も汚れてなくて
私は今
そんなゆきに
嘘をつかなきゃいけない。
「何とも思ってないよ」
私は驚いた
だって
あまりにもその台詞がスラスラと口から出てきたのだから
本当の気持ちを永遠に隠せるほど
友達の幸せを願えるほど
私って強いのかなぁ
ふとそんな気持ちになっては
ゆきを見てまた少し虚しい気持ちになった