せんせい。
車の中で

「先生まだかなー」
「リノ見て!夕陽キレーイ!!」
「わぁーーーほんとだ!」

夏は、陽が長いなー
もう時刻は19:00になろうとしているが
夕焼けが綺麗だ。

「あ!あれじゃない!?」

リノの指差す方を見ると
黒のSUVがこちらに向かって走ってきた。
私たちの前に停車すると窓が開いた。

先生「ごめん、遅くなって、」
リノ「先生、おそーい」
先生「悪い。悪い。ほら、早く乗れ!」
「「は〜〜い」」

リノに続いて車に乗り込んだ。

車の中には、仕事の教材と石鹸の香りがほんのり漂う芳香剤一つが置かれてるだけだった。

リノ「先生の車なんもないね。笑」
先生「あんまり物置かないんだよ。」
リノ「お部屋も物少ないの〜?」
先生「そうだな、あんまりないな、」
リノ「え〜そうなんだあ、見てみたーい!!」
先生「ダメです。」
リノ「なんでよーケチー」
先生「生徒を家に入れるなんて、ダメに決まってるだろ?」
みいこ「そうなんですか?」
先生「ダメだよ。」

そういった先生とミラー越しに目が合った。
―ドキッ
すぐに目をそらした。

先生「そんなことより、家どっちだ?」
リノ「わたしのうちからね〜、えっと、、そこ!右!じゃなくて、左!!」
先生「嘘教えるなよー?」
リノ「はいはーい!先生この英語の歌なに?」

車内にはオシャレな洋楽が流れていた。

先生「知らないよな、俺が高校の時に流行ってた曲だからな、
好きなのに変えていいぞ。」
そういって先生は、iPodを渡してきた。

リノ「えーじゃなににしよっかな〜。じゃこれにしよ〜♪」

リノは、女子高生に人気の恋愛曲を流し始めた。

先生「女子高生が好きそうな曲だな」

リノは、ノリノリで歌っていた

リノ「みいこもほら、歌おーよー!」
みいこ「わたしはいいよ。。」

いつもだったら、一緒になって大熱唱する所だが
先生の前となると、何処か恥ずかしくてできない。

そんなこんなしているとリノの家に着いた。

リノ「先生、着いた!ここ、ここ!」
先生「おー、忘れ物するなよ?」
リノ「先生ありがとうございました!」
先生「いいえ。」
リノ「じゃ、みいこのこと宜しくお願いします〜」
先生「はい、任せてください、」
リノ「また明日ね、みいこ〜」
みいこ「うん、またね明日!」

そういって、リノは家に入った。

車の中に先生と二人きり。
さっきも2人きりだったから、なんか変な感じ。。

「じゃ、出発するか。」
「はい、お願いします。」
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