仕事も恋も効率的に?
☆2人の幸せ☆
とりあえず、必要なもの動かしちゃったから、また最低限のものしか持ち出せなかったな...なんて、小さいボストンを見つめながら思う。早々と一緒に住む事になって、コウさんのちゃんとした気持ちとか考えてもなかったなぁ。見極めが足りなかったな...。
何回も荷物を動かすの...マジで効率わるすぎでしょ、私...。はぁ、とまたため息つき、1階に着く。
ドアが開き、ゆっくりと歩き出すと、玄関先には大平さんがいた。うわ、やば!なんとなく焦り、足早に通り過ぎようと俯く。
後ろから、だだだだだだっと、すごい勢いで階段を降りる音がして、尋常ではないと振り向くとコウさんがゼェハァ言いながら降りてきてる?!!
あ、エレベーター私が使ってたから階段で来たんだ。ロック開ければすぐなのに、そんな焦って迎えに来るくらいなら、早くしてあげれば良かったのに...。
俯いたせいなのか、涙腺が緩む。まずいまずい。でも大丈夫。このまま真っ直ぐすれ違って、駐車場までいけば大丈夫、私は大丈夫。
暗示のように言い聞かせて、コウさんに背を向けて歩く。
『みち!!』
『...え...?』
後ろから思いっきり抱きしめられ、驚く。10階から勢いよく走ってきたのは、私を追いかけてきたとでも...?!
『...ちょ!』
『みち!お前、俺につかまった時点で諦めろって言ったろーが!』
慌てて振り向いた顔は、涙が零れていて、俺が泣かせてしまったんだという後悔と罪悪感と同時に、その顔も全部俺のモノにしたいという矛盾した気持ち。
『ちょ、あのっ、え?!』
『...離す気ないって言ってるのに、散々拗らせやがって...苦笑。みち、愛してるよ』
真っ直ぐ見つめられて、甘い顔で言われてキュンとする。やっぱり単純にコウさんが好きなんだと自覚してしまう。
『あのー、取り込み中悪いんだけど...』
『!!!』
『...美奈子...、取り込み中だって言ったじゃん...』
『誰がこんな取り込みだと思うのよ...。へぇ、貴女がみちさん。...あ!木梨係長のデスクに写真あった...!ああ!』
『あ、こ、こんにちは...。本田と申します...』
『あー、納得...。綺麗な子だと思ってたけど、木梨さんの評価も抜群だしね。そっか、同じとこだったのね。コウが隠したい理由はそーゆー事か』
『...んだよ...』
『でも、コウが溺愛してるのもよくわかったわ 苦笑。はい、本』
『あ、あぁ、さんきゅ』
『...クス...、ほんとにちゃんと離さないでいなさいよ?...佐川君?』
ヒラヒラっと手を振りながらさる彼女を呆然と見送る。
えっと、いま何が起こってるんだっけ...?
『さてと...。帰るぞ』
『...え...?』
『帰るぞ。まったく...運動不足の俺をこんなに走らせて...。オジサン心臓発作起こすかと思ったぞ...』
『...え、だって...、大平さんを迎えに来たんじゃ...』
『はぁ?!お前なんでそんな、ひねくれた思考なわけ?!』
『なっ!失礼な!!』
『お前を迎えに来たんだよ。お前はもう俺から離れらんないの。わかったか?』
『...でも...』
『ったく、わかった。残りはベッドで聞く。帰るぞ』
荷物ごと抱き上げられ、イケメンがニコニコと笑いながら見つめてくる。
頭の中が混乱していて、涙が溢れてくる。
『...俺にはみちが必要だって言ってんだろ...?』
ぎゅっと体を寄せられ、髪にキスが降る。
死ぬほど甘い声と、整った顔が私だけに向ける最高の笑顔に、どうしたのか涙が止まらない。
何回も荷物を動かすの...マジで効率わるすぎでしょ、私...。はぁ、とまたため息つき、1階に着く。
ドアが開き、ゆっくりと歩き出すと、玄関先には大平さんがいた。うわ、やば!なんとなく焦り、足早に通り過ぎようと俯く。
後ろから、だだだだだだっと、すごい勢いで階段を降りる音がして、尋常ではないと振り向くとコウさんがゼェハァ言いながら降りてきてる?!!
あ、エレベーター私が使ってたから階段で来たんだ。ロック開ければすぐなのに、そんな焦って迎えに来るくらいなら、早くしてあげれば良かったのに...。
俯いたせいなのか、涙腺が緩む。まずいまずい。でも大丈夫。このまま真っ直ぐすれ違って、駐車場までいけば大丈夫、私は大丈夫。
暗示のように言い聞かせて、コウさんに背を向けて歩く。
『みち!!』
『...え...?』
後ろから思いっきり抱きしめられ、驚く。10階から勢いよく走ってきたのは、私を追いかけてきたとでも...?!
『...ちょ!』
『みち!お前、俺につかまった時点で諦めろって言ったろーが!』
慌てて振り向いた顔は、涙が零れていて、俺が泣かせてしまったんだという後悔と罪悪感と同時に、その顔も全部俺のモノにしたいという矛盾した気持ち。
『ちょ、あのっ、え?!』
『...離す気ないって言ってるのに、散々拗らせやがって...苦笑。みち、愛してるよ』
真っ直ぐ見つめられて、甘い顔で言われてキュンとする。やっぱり単純にコウさんが好きなんだと自覚してしまう。
『あのー、取り込み中悪いんだけど...』
『!!!』
『...美奈子...、取り込み中だって言ったじゃん...』
『誰がこんな取り込みだと思うのよ...。へぇ、貴女がみちさん。...あ!木梨係長のデスクに写真あった...!ああ!』
『あ、こ、こんにちは...。本田と申します...』
『あー、納得...。綺麗な子だと思ってたけど、木梨さんの評価も抜群だしね。そっか、同じとこだったのね。コウが隠したい理由はそーゆー事か』
『...んだよ...』
『でも、コウが溺愛してるのもよくわかったわ 苦笑。はい、本』
『あ、あぁ、さんきゅ』
『...クス...、ほんとにちゃんと離さないでいなさいよ?...佐川君?』
ヒラヒラっと手を振りながらさる彼女を呆然と見送る。
えっと、いま何が起こってるんだっけ...?
『さてと...。帰るぞ』
『...え...?』
『帰るぞ。まったく...運動不足の俺をこんなに走らせて...。オジサン心臓発作起こすかと思ったぞ...』
『...え、だって...、大平さんを迎えに来たんじゃ...』
『はぁ?!お前なんでそんな、ひねくれた思考なわけ?!』
『なっ!失礼な!!』
『お前を迎えに来たんだよ。お前はもう俺から離れらんないの。わかったか?』
『...でも...』
『ったく、わかった。残りはベッドで聞く。帰るぞ』
荷物ごと抱き上げられ、イケメンがニコニコと笑いながら見つめてくる。
頭の中が混乱していて、涙が溢れてくる。
『...俺にはみちが必要だって言ってんだろ...?』
ぎゅっと体を寄せられ、髪にキスが降る。
死ぬほど甘い声と、整った顔が私だけに向ける最高の笑顔に、どうしたのか涙が止まらない。