Aliceーアリスー





「元に戻った!」


そんな馬乗り状況よりも元に戻った現状の方に感動して嬉しさのあまり声をあげる。


これで移動が何倍も、いや何千倍も楽!


少し周りを見渡せばあの小さな扉はたった5メールくらい先にあった。


やっぱり、小さな体だと全然進めていなかったのだ。


「あはははっ、何これ!超面白い!」


私の下でチェシャ猫が楽しそうに笑う。


「君本当に人形じゃなかったんだね、あぁ予想外過ぎて最高に面白かったよ。ねぇ、名前はなんて言うの?」


「ア、アリス!!アリスよ!!」



チェシャ猫に声をかけられて改めて気づいたのだが私はチェシャ猫の体の上。

流石に恥ずかしくなってきたのですぐにチェシャ猫の上から降りようとしたのだが、チェシャ猫が腰にサッと腕を回してきたのでそこから身動きが取れない。


な、何で!?






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