Aliceーアリスー




助けを求めるようにチェシャ猫を見れば、チェシャ猫は「俺は冷たいアップルティね」と言って当たり前のように席へ着いていた。


お前は何をしとるんじゃい!


「さぁ、アリスも席に着いて」


にっこりと帽子屋が微笑み私の前に暖かそうなミルクティが入ったカップを置く。


「…………ありがとう、帽子屋」


私は渋々お礼を言って目の前の椅子を引いた。


こんなことしている場合じゃないのに。

白ウサギは一体どこへ行ってしまったんだろう。






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