Aliceーアリスー





そして……


「起きろ!ヤマネ!最悪の知らせだ!明日はクソクロッケー大会だ!寝てる場合じゃねーぞ!」


と、叫んで隣で寝ているヤマネの体をゆさゆさ乱暴に揺らし始めた。


「んん、やめてよ、三月……。まだ僕は寝ていたい……」


「寝すぎだバカ!さっさと起きろ!テメェの天敵、チェシャ猫も来てんだぞ!食われっぞ!」


「ええ!?」


あんなに乱暴に揺さぶられても起きようとしなかったのに〝チェシャ猫〟と言う言葉に反応して椅子から飛び上がる勢いでヤマネが体を起こす。


「チェッ、チェシャ猫っ!」


「やぁ、ヤマネ。今日も美味しそうだなぁって思ってずっと見ていたよ」


「ひぃぃぃっ!!!!」


そんな完全にチェシャ猫にビビっている……いや、恐怖で慄いている様子のヤマネにチェシャ猫はその恐怖心に更に拍車をかけるような言葉を楽しそうにかけた。


ドS猫再び!









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