Aliceーアリスー




「したい♪」


ルンルンの笑顔でチェシャ猫が私の目の前に現れた。


「この狂気のクロッケー大会をめちゃくちゃにするわよ!」

「だからそんなことは止めておいた方が……」

「帽子屋は黙ってて!」


私の言葉を聞いて『まだ言っている』と呆れ顔になる帽子屋の言葉を私は途中で遮る。


「チェシャ猫!フラミンゴとハリネズミを助けるの!」

「んー。確かに今まで女王に逆らった奴っていないし、そのパターンは全く見たことないから気になるね。でもどうやって?」

「それはあとから考えるから!とりあえず帽子屋の手をどうにかして欲しいの!」


ニヤニヤ笑うチェシャ猫にこちらもいたずらっぽい笑みを向けて帽子屋に掴まれている腕をチェシャ猫に差し出す。


「お安い御用だよ、アリスの為なら、ね」


そして次の瞬間にはチェシャ猫に帽子屋に掴まれてない方の腕を思いっきり引っ張られ私は帽子屋から逃れることが出来ていた。


「いったい!」


だけどそれはあまりにも強引すぎるやり方で肩が外れそうな痛みを感じ表情を歪ませる。

裂けるかと思った!






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