Aliceーアリスー




周りにいたトランプ兵が一斉にこちらに飛びかかってくる。

だが、しかし。


「うりゃあっ!」


バシッドシンッガンッ


ここで大活躍したのは三月ウサギ。

三月ウサギは次々に飛びかかってくるトランプ兵をどんどんなぎ倒し始めた。


「強い、強〜い、さすが三月〜」


どんどんトランプ兵を倒していく三月ウサギを見てチェシャ猫が面白そうに笑う。

そして、


「やはり暴れ出した三月ウサギを止められる者はいないね」


と帽子屋。


「伊達に僕を毎日抱えている訳じゃないよね」


とヤマネがそれぞれ感心の言葉を述べていた。


いや、ヤマネ、それ自信を持って言えることなのでしょうか?


「さぁ、アリス!今のうちに!」


グイッと側にいた帽子屋に腕を引かれ大乱闘中の狂気のクロッケー大会を走り抜けていく。


こんな時にあれだけど今、とっても楽しい。

ハラハラドキドキ、心臓は私を休ませてなんかくれない。

ずっとずっとスリルが私を待っている。


まるで絵本の世界を冒険しているかのよう。







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