びとうくんとさとうさん。



「微糖に何足したら甘くなると思う?

……さとーさん」


と、問いかけながら、びとうくんの腕がわたしの腰に回ってきて、逃げることができなくなった。

わざとだ、わざとわたしの名前を呼んだに違いない。


「わ、わたしは……砂糖じゃない、よ」

「うそつき、さとーさん」


「だから、びとうくんが言ってるのは、お菓子とかに入ってる甘い砂糖のことでしょ?わたしはそうじゃなくて……」

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