【短】ズルくて、ごめん。
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「好きって言って?永瀬くん」
「ん?好きだよ、ナオちゃん」
「えへへ、嬉しい。ナオも永瀬くん大好き」
教室を出て、こっそりと非常階段に隠れた俺たちは、そんな愛の言葉を交わし合う。
別に変なことではない。
この子は、今の俺の彼女だし。
葵と違って気遣いも出来るし、何より可愛い。
可愛い子であれば、俺が拒む理由なんてない。
好き、なんてたった2文字でこんなにも女の子を喜ばせられるなら、いくらでも使うしな。
葵はこんな俺をチャラ男だとバカにするけど、付き合うにはちゃんと好きという感情は持っている。