ハロウィンの館〜八年越しの復讐〜
私は、死神の渡してくれたワインを見つめた。赤く輝くワインは、まるで人間の血のようだ。

「こら!子どもはお酒はダメ!」

「飲んでみた〜い!」

ワインのボトルをフランケンシュタインの手から、二人のオオカミ人間が奪おうとしている。

「うま〜!このカボチャパイ、めっちゃうま〜!」

「えへへ、お菓子作りは得意なんです」

テーブルに置かれたお菓子を、美湖と悪魔が食べている。

「せっかくですし乾杯しましょう。まあ俺はまだ未成年なんで、ジュースですけどね」

包帯人間がコーラの入ったグラスを持って、私の隣に立った。

「私も乾杯したい!」

魔女もグラスを持ってやって来た。こちらはワインが入っている。しかし私のものと違い、白ワインだ。

「そんなに言うなら、乾杯してあげるわ!感謝しなさいよ?この私と乾杯できるなんて、とても名誉なことなんだから」

いつも人に言うように言い、グラスをぶつける。

「乾杯!」

そのまま三人で同時にグラスに口をつけた。

「……ッ!」
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