ハロウィンの館〜八年越しの復讐〜
そうだ!夏樹と美湖に全部ぶつけよう。こういう時のための友達だ。

私は再び部屋を出る。しかし、あの二人がどの部屋にいるのかわからない。私は二人の居場所を知るために、一階へと向かった。魔女たちに聞くためだ。

「ねえ!ちょっと聞きたいんだけど!」

そう言って扉を開けると、そこにはオオカミ少年しかいなかった。オオカミ少年は鼻歌を歌いながら、ピザを食べていた。

「ねえ、みんなは?美湖と夏樹の部屋を聞きたいんだけど……」

声をかけると、オオカミ少年は「案内するよ!」と言い、私の手を引っ張る。

私は何も考えずにオオカミ少年と一緒に歩く。

長い廊下を歩き、階段を下りる。地下室だ。暗く不気味だ。おまけに汚い。

「ちょっと!私にこんなところを行かせるつもり?私を誰だと思っているの!?」

「でもあの二人、動けないんだ。友達のことを思うなら、行ってあげようよ」

オオカミ少年は困った顔で私を見つめる。私はチッと舌打ちをした。

「説教してんじゃね〜よ!!」
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