ハロウィンの館〜八年越しの復讐〜
こうして、私たちはメイリスをいじめ始めた。最初にしたのは無視。クラスのみんなに言って、メイリスを無視した。

メイリスのショックを受けた顔は、今でも覚えている。あの時はその顔を見るのが楽しくて、いじめはどんどんエスカレートしていった。

メイリスの持ち物を隠したり、壊したりもした。悪口を言うのは当たり前。わざと学校の物を壊してその濡れ衣をメイリスに着せたこともある。

明るい笑顔だったメイリスは、だんだん元気がなくなっていった。それを見て、私たち三人は嗤った。

メイリスの親が学校に来た時もある。しかし、先生たちは私の味方。だって私のパパがこの学校に多額の寄付をしているから、先生も私たちのいじめを見て見ぬ振り。やっぱりお金持ちってサイコ〜!

「そんな…!娘はいじめられているんです!」

「そんなことはありません」

こんな会話の繰り返し。

しかし、ハロウィンの次の日、私たちは先生からあることを聞かされた。

「昨日、メイリスさんが亡くなりました……」

苦しそうな表情で先生が言う。教室に重い空気が漂う。
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