ハロウィンの館〜八年越しの復讐〜
先生は亡くなったとしか言っていなかったけど、私はメイリスが手首をカッターで切って死んだことを偶然知った。

メイリスが死んだ時、私は家でハロウィンパーティーをしていた。かわいい魔女に仮装して、お菓子を交換する。やっぱり私が一番輝いていた。

そんな時にメイリスが死んだ……。

驚いたけど、罪悪感はなかった。だって、私が殺したわけじゃない。罪に問われるわけじゃない。メイリスが悪い。

そう思っていても、私たちはメイリスの葬儀に参加しなければならなくなった。

メイリスの葬儀は雨が降っていた。クラスメートの顔はみんな暗い。そんなに落ち込むことなんてないのに。メイリスよりもかわいい私がいるのに。

葬儀は退屈であくびが何度も出た。大人は私を見て顔をしかめたけど、いじめていたクラスメートの葬儀に出たって何も感じない。

長い葬儀が終わり、帰ろうとしたその時、すれ違ったメイリスの両親が呟いた。

「いつか、この罪は必ずあんたに降りかかる」

はあ?この人たち何言ってんの?
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