イジワル同期は溺愛パパ⁉ でした

プラチナガーデンから横浜駅に移動する。そして電車に乗り込むと、新横浜駅に向かった。

安藤のお姉さんの出張先は神戸。新横浜で待ち合わせをしたのは、新神戸駅から新幹線で帰ってくるからだ。

無事に新横浜駅に到着した私たちは、新幹線のりばの改札前で安藤のお姉さんを待った。

「ねえ、蓮くん。また一緒に遊ぼうね」

蓮くんの目線に合わせて屈み込み、名残惜しく話しかける。

「うん。いいよ」

「今度はどこに行こうか?」

また動物園に行くのもいいし、水族館や遊園地に出かけるのも楽しそうだ。

まだ別れてもいないのに次に会える日を待ち遠しく思っていると、蓮くんが大きな声をあげた。

「あっ! ママだっ!」

安藤と繋いでいた手を振り払った蓮くんが一目散に走り出す。蓮くんの目先には、満面の笑みを浮かべている安藤のお姉さんの姿があった。

「蓮! ただいま!」

安藤のお姉さんは地面に膝をつき、胸に飛び込んできた蓮くんをしっかりと抱きとめた。

「蓮、いい子にしてた?」

「うん!」

感動の親子の再会を果たしたふたりのもとに安藤と私が近寄る。すると安藤のお姉さんは蓮くんの手を握り、その場から立ち上がった。

「姉貴、お疲れ」

「休みなのに、蓮を預かってくれてありがとう」

安藤とお姉さんがお互いを労う。

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