イジワル同期は溺愛パパ⁉ でした

スポンジにボディソープを泡立てると小さな蓮くんの体を隅々まで洗う。それにしても手も足も、そして男の子にしかないアソコも……なにもかもが小さくてかわいい。

ほっこりしながらシャワーで泡を流すと、蓮くんと向き合うように湯船に浸かった。

「ほのかちゃんは、かみのけあらわないの?」

「後で洗うよ」

小さい子がいると自分のことは後回し。子育てに追われる世のママたちを尊敬せずにはいられない。

「蓮くん。明日、晴れるといいね」

「うん」

明日は蓮くんのリクエストに応えて、動物園に行くことになっている。

「蓮くんは、なんの動物が好きなの?」

「ライオン」

「へえ、どうして?」

「つよいから」

「そっか」

ライダーが好きなのも強いから? もしかしたら蓮くんは正義感が強いのかもしれないな……。

そんなことを湯船の中でボンヤリと考えていると、蓮くんがギュッと抱きついてきた。

「ほのかちゃんもすき」

「ありがとう」

急にスキンシップを求めてきたのは、ママと離れて寂しいからに違いない。

甘えん坊な蓮くんが愛おしい。

小さな体を抱きあげると膝の上にのせて、しばしの間、湯船の中のふれあいを楽しんだ。

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