そんな目で見ないでっ!
「毎朝熱いね~」


教室に入ると友利がニヤニヤしながら近付いてきた。


「やめてよ、友利まで」


秋菜が言うと、友利は笑いながら


「照れんな、照れんな!
いいじゃん、あれだけ愛されてるなんて幸せだよ~」


と言った。

確かに幸せかもしれないが、それはきっと相手による。

司が同じ年なら何の問題もない。

でも相手は中学生。

本気になれるわけがない。


「人事だと思って…」


秋菜が膨れっ面で言うのを、友利は楽しそうに見ていた。


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