そんな目で見ないでっ!

コーディネート

司に服を選んでもらう日がやってきた。

秋菜はいつまでも眠っていて、待ち合わせの時間が過ぎても起きてはこなかった。

司は静かに階段を上り、小さくドアをノックした。


「秋菜、起きろ」


小声で呟くが当然返事はない。

そっとドアを開けて部屋に入ると、秋菜の無防備な寝顔が飛び込んできた。


「くそっ、やっぱ可愛いな」


小さく呟くと、眠る秋菜のベッドの端に腰を下ろした。

秋菜の頬にそっと触れると、秋菜がピクリと動いた。

しかし目を覚ます気配はない。

秋菜の唇にそっと触れると微かに唇が動いた。

その反応がたまらなくて、司はまた秋菜の唇に触れた。

温かい息が指にかかる。


「秋菜…」


そっと耳元で囁いた。


「秋菜、俺のものになって…
俺、秋菜に釣り合う男になるからさ…」


司がそう囁いた時、偶然にも秋菜がパァッと輝くような笑顔を見せた。

司にはそれが返事のような気がして、思わず秋菜を抱きしめていた。

秋菜は目を覚ますと


「な、何やってんの?!」


と、驚いた顔をしていた。
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