そんな目で見ないでっ！
「馬鹿みたい、何熱くなってんの？ダッサーイ。」


さくらがわざとらしく笑いながらそう言うと、友利はフゥッと溜息をついた。


「さくらってさ、可愛そうなやつだよね…」


その言葉にさくらは動揺した。

友利の口からそんな言葉が出るとは思ってもみなかったのだ。


「あんた、マジで話せる友達、いないでしょ？
刺激だけ求めて恋愛ごっこ楽しんでんでしょ？
あたしに分からないとでも思う？
あれからずっと見てきたんだから、分かんないはずないじゃん」


「な、何言ってんの？」


「でも、司君と秋菜の邪魔はさせない。
ただでさえあの年齢差で、秋菜踏み出せないでいるのに、あんたに掻き回されたら困るんだ。
だから絶対させない。」


「……何で？」


「は？何が？」


「何であたしの事なんて見てたの？」


「だって、気になるじゃん。
あんな事して何考えてんだろうとかさ」


さくらは黙って俯いてしまった。
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表紙・目次

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