そんな目で見ないでっ!
翌日、秋菜が教室に入ると、さくらの周囲が騒がしかった。


「何?何かあったの?」


友利に尋ねると


「イメチェンしたらしいよ。
ってか、やっと素を出したってのが正しいか」


と、楽しそうに笑った。

さくらはふわふわに巻いていた長い髪をバッサリ切り、ショートカットになっていた。

それまでの可愛らしい化粧もやめ、お姉系の化粧に変わっていた。


「どうしたの?」


「短くても似合うじゃん」


周囲の騒ぎなんて気にも留めていないような涼しい顔をして、さくらは黙って座っていた。


「激変だね…びっくりだよ」


秋菜はさくらを見ながら、心底驚いた顔をしてそう呟いていた。
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