そんな目で見ないでっ!
祐一がいなくなると、クラスの女子がわらわらと集まってきた。

友利が止めようとしたが、数には勝てず、秋菜は取り囲まれてしまった。

皆の質問は司の事で、秋菜は泣きたくなった。

何と言えばいいのか分からず、どうかわせばいいかも分からなかった。


「結構可愛い顔した彼氏だよね?!」


「どこで知り合ったの?」


「タメなの?」


「いつから付き合ってんの?」


皆の好奇の目が痛い。


『中学生って言ったらどうなるんだろ?
絶対引くよね…
好きと言われたけど付き合ってないって言ったら分かってくれる?
ううん、言ったら絶対ひどくなる…』


そんな事を考えながら黙っていると


「そんな事聞いて面白い?」


誰かがそう大きな声で言った。

それは意外にもさくらだった。

さくらは冷たい目で皆を見て


「困ってんじゃん、見て分かんないわけ?」


と吐き捨てるように言った。

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