そんな目で見ないでっ!
司の勘は良く当たる。

司の直感が、こいつはさくらと同類だと叫んでいた。


「はっきり言うわ。
俺、お前みたいなやつ、すっげー嫌い。
なびかない俺をなびかせるまでが楽しいだけだろ?
俺さ、お前の遊びに付き合うつもりねーから」


俯く香苗の手がナワナワと震えるのが分かった。

香苗はキッと顔を上げて司を睨みつけていた。


「それが地?」


冷ややかな目で司が言うと、香苗は睨んだまま


「あんたって趣味悪いよね!
あんな高校生のおばさんなんかより、あたしの方がずっと可愛くてイケてるのに」


と言い放った。

司はフッと笑い


「お前、自分の事可愛いとかイケてるって思ってんの?
鏡見てみれば?
今、すっげー鬼顔してっから。
そんな女、誰が惚れるかよ」


と馬鹿にしたように言った。

香苗はさらに目を吊り上げ


「覚えててよね!
絶対後悔するんだからね」


と言い、走っていった。
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