そんな目で見ないでっ!
子供達がいなくなると、浜辺はすっかり静かになった。

人影もない。


「寂しくなっちゃったね」


秋菜が言うと、司はふっと笑みをこぼしながら


「今からが俺らの時間じゃん。」


と言った。

秋菜は急にドキドキしてきて、それを打ち消す様にお弁当を広げ、明るい声を出した。


「お腹ペコペコだよ!
さぁ、食べよ、お弁当」


司はチラッと秋菜を見たが、お弁当に手を伸ばし、卵焼きをつまんだ。


「うまいなー、やっぱおばさんの卵焼きサイコー」


「司って、昔っから卵焼き好きだよね」


そんな司を見て、秋菜はクスクスと笑いながらそう言うと、司は秋菜を見つめながら


「卵焼きより秋菜のが好きだけどな」


と言い笑った。

< 96 / 96 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

また、君に恋をする
Ryouna/著

総文字数/11,364

恋愛(その他)32ページ

表紙を見る
占いの館へようこそ
Ryouna/著

総文字数/3,999

その他12ページ

表紙を見る
動け
Ryouna/著

総文字数/115

詩・短歌・俳句・川柳1ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop