お嬢様は恋をしません。
10
莉緒の家に戻って1週間。
前に戻った生活は楽しくて仕方ない。
なにせ好きな莉緒と一緒に居られる。
それが叶わない恋だってわかってても。
好きなんだもん、仕方ないよね。
莉緒にはずーっと前から待ってる人がいて。
だから俺には勝ち目なんて無くて。
それでも、そばにいたいなんて、思ってしまう。
今もこうやって、電車の中、俺にもたれかかって熟睡している莉緒を見てると、俺から触れたい気持ちになってしまう。
ただ、それをしたら俺は、うん。
颯太くんが帰ってきたときに、諦めきれなくなっちゃうだろうから。
家の最寄りに電車がつく。
「莉緒、起きて」
「ん…もう一駅」
「ん?」
「…病院、行くの」
莉緒は目をつむったままはっきりとした口調でそう言った。
「…そっか、わかった」
前に戻った生活は楽しくて仕方ない。
なにせ好きな莉緒と一緒に居られる。
それが叶わない恋だってわかってても。
好きなんだもん、仕方ないよね。
莉緒にはずーっと前から待ってる人がいて。
だから俺には勝ち目なんて無くて。
それでも、そばにいたいなんて、思ってしまう。
今もこうやって、電車の中、俺にもたれかかって熟睡している莉緒を見てると、俺から触れたい気持ちになってしまう。
ただ、それをしたら俺は、うん。
颯太くんが帰ってきたときに、諦めきれなくなっちゃうだろうから。
家の最寄りに電車がつく。
「莉緒、起きて」
「ん…もう一駅」
「ん?」
「…病院、行くの」
莉緒は目をつむったままはっきりとした口調でそう言った。
「…そっか、わかった」