お嬢様は恋をしません。
「あと、他の使用人に見られてなかったら俺莉緒にタメ口だからよろしく。



それと、莉緒運動神経はいいんだけど、勉強嫌いだからしねぇよ。


強制するとキレられるからやめとけ。



莉緒は別にタメ口でもいいって言うタイプだから敬語を覚える必要はない。



特殊な雇用条件だから、こんな堅苦しい制服を着る必要もない」




シュウさんはいいなぁと呟く。



「あとはな。



今、あいつ電車通学頑張ってるから付き合ってやれ。



お前ら中学一緒だったらしいからそこそこ仲よかったことにしとけ。



西条じゃなくて、莉緒って呼ぶこと」




それだけ言うとパタンと、冊子を閉じた。




「とりあえずはこんなもん。あとはおいおい話すから。



風呂は部屋についてるからそれ使え。



1人で寝るのが寂しかったら普段から俺の部屋に来ても何も言わねえから。



あと、莉緒は見ての通り、男が狼だって言うのを知らねぇアホだから監視頼んだ」
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