お嬢様は恋をしません。
3
「ん…?」




朝起きると、俺は西条の部屋の床で西条の勉強机を背中に座っていた。



体が痛い。



変な体勢で、かつ女の部屋で寝てしまった…。



あれだけこいつは頭おかしいと思ってたのに、まんまと乗せられた気分。



…違うけど。




椅子を見ると西条は机に突っ伏して、寝息を立てて寝ていた。



俺は西条を抱き上げて、ベットに寝かせた。




「ん…」




西条が寝返りを打つ。



シュウさんがアホっていう理由がわかるな…。



世間知らずの箱入りお嬢様は男が狼なことを知るどころか、きわどい格好で俺の目の前で寝てしまう始末。



うん、危ないなこれ。



部屋をくるくると回って時計を探す。



卓上時計は6:43と表示していた。



シュウさんの部屋に入れてもらおう…。



西条の部屋を出て、隣の部屋のドアを開けるとシュウさんが上半身裸で、スマホを触っていた。
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