お嬢様は恋をしません。
車を降りて、3人でショッピングモールに入っていく。



「奏多。どんな服買う?」




いい顔の莉緒にそう言われて、何着か見繕ってみる。




「…奏多、今着てる服もそうだけど、選ぶ服地味だと思うの。


もうちょっと色合いをね?」




と、莉緒はえげつない量の服を見繕っていく。




「そ、そんなに買うの?」



「え…?湊音、多いと思う?」




どう?と、莉緒は湊音に問うた。




「んー?莉緒にしては控えめだと思うよ?



もうちょっと買ってあげれば?」




「だよねー?」



そう言ってルンルンと、服を選んでいく。



いろんな店を回ってざっと70着ほど選んでいた。



もちろん、俺が選んだ服は全部返された。



そんな地味かなぁ…。



頭が派手だから地味でも全然良かったんだけどなぁ…。



俺はピンクの毛先をつまむ。




「奏多、この袋持って?」
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