お嬢様は恋をしません。
「うわー、酷い。今朝見て欲しいって言っておいたのに」



「うーん…」




そんなことより今は奏多なの。




1年以上もやってないのに、あんなに強烈なアタック打てたら、こんな部活もロクに強くないアホ校にいるのはわからないんだけれど。




「んー?奏多のこと見てるの?」




「そう。奏多、バレーあんなに強かったんだねーって」




「まぁ、県内外から男バレに力入れてる学校から推薦きてたみたいだしねー」




どんどん夏織の顔が崩壊していく。




「全部蹴ったの?」



「まぁ、ほとんどここから片道2時間とかの学校だったからね。



一校だけ、ここの近くのめちゃくちゃ頭のいい進学校から推薦きてたみたいだけど」





奏多はすごく頭が良い方だと思う。



何せ、去年数学の教師にケンカを売ったアホのせいでめちゃくちゃ難しくなったテストで満点を取ったらしい。



< 59 / 139 >

この作品をシェア

pagetop