お嬢様は恋をしません。
私は、どうしても気になってしまって。




聞いちゃダメなんだろうってわかってたけど、わかってたのに。



言葉を紡いでしまう。





「頭いい学校から、推薦来てたんでしょ?」





そう言った途端、奏多は私の手を離して、笑う。





「まぁね。



…俺戻るね。帰り、迎えに行くから」




奏多はそう言って、私を置いて戻ってしまった。



ダメ、だったの…ね。



聞かなきゃよかった…。






そうだよ、あんなに明るくたって隠してる事はある。



言いたくない事だってあるに決まってる。







私がわからないはずなかったのに…。




好奇心なんて、最低だな。
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