お嬢様は恋をしません。
入らないか、と聞かれたが、考えておくね、なんて曖昧な言葉を返して、本当にただ見ているだけだった。




夏バテではないだろうなって言う痩せ方をした。



最後1週間は、湊音がたびたび来た。



痩せた俺が痛々しく感じたのか引くほどご飯を作って帰った。



残すのはもったいないから全部食べたけど、やっぱり体重は戻りきらなかった。




夏休みは、ただ暑いだけのゴミのような時間にしてしまった。



でも。少しだけ、恋心なんて忘れてもう一度バレーをしたい、なんて思った。



まぁ、それだけだった。
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