竜の姫君
「悪いな、マルガ。でも、こっちも見逃すわけにも行かないんでな」
と、進み出てきた魔法屋の主人。
「何だよ、お得意さまにひどい扱いじゃないか」
文句は言いながら、懐の中に手を伸ばすあたし。
魔法使い三人が相手。
さらにこんなに間合いがあっては、剣なんて役に立たない。
高かったからもったいないけど、使うしかないか。
「お嬢ちゃん、世紀の発見なんだよ。ムダな抵抗はおよしよ」
後の老婆がいかにも優しげに諭す。
けど、あたしは。
「うるさいな」
先手必勝だ。
取り出した炎のまじない紙をさっと振る。
これで炎の魔法が発動する。
こいつらなんか黒こげだ。
そのはずだった。
「え?」
まじない紙は淡い光を発するとぱらぱらと消えてしまう。
「不良品、売りつけたのかよ!」
思わず目の前の魔法屋の主人にクレームを申し立てる。
「あのな、マルガ。それは俺が作ったの。元は俺の魔力なの。本来の持ち主に危害を加えられるわけないじゃないか」
苦笑されてしまった。
「ずるーい」
「そういう問題では」
「やれやれ」
あたしたちの漫才? に割って入ったのは後ろに控えていたじーさんだ。
「しかたあるまい。悪い子にはお仕置きじゃ」
「だれが、悪い子だ!」
文句を言いつつあたしは後ずさりする。
何といっても、そのじーさんが高々と差し上げた杖の先が青く光りだしのだ。
まずすぎる。
と、進み出てきた魔法屋の主人。
「何だよ、お得意さまにひどい扱いじゃないか」
文句は言いながら、懐の中に手を伸ばすあたし。
魔法使い三人が相手。
さらにこんなに間合いがあっては、剣なんて役に立たない。
高かったからもったいないけど、使うしかないか。
「お嬢ちゃん、世紀の発見なんだよ。ムダな抵抗はおよしよ」
後の老婆がいかにも優しげに諭す。
けど、あたしは。
「うるさいな」
先手必勝だ。
取り出した炎のまじない紙をさっと振る。
これで炎の魔法が発動する。
こいつらなんか黒こげだ。
そのはずだった。
「え?」
まじない紙は淡い光を発するとぱらぱらと消えてしまう。
「不良品、売りつけたのかよ!」
思わず目の前の魔法屋の主人にクレームを申し立てる。
「あのな、マルガ。それは俺が作ったの。元は俺の魔力なの。本来の持ち主に危害を加えられるわけないじゃないか」
苦笑されてしまった。
「ずるーい」
「そういう問題では」
「やれやれ」
あたしたちの漫才? に割って入ったのは後ろに控えていたじーさんだ。
「しかたあるまい。悪い子にはお仕置きじゃ」
「だれが、悪い子だ!」
文句を言いつつあたしは後ずさりする。
何といっても、そのじーさんが高々と差し上げた杖の先が青く光りだしのだ。
まずすぎる。