白馬の悪魔さま 【完】番外編追加
「んんんっ!?」

熱い口内と、熱い舌。
眩暈がする私の身体は、気づけば男の下にあった。
私を見下ろす眼差しに息が止まる。
まだ熱い指先が、躊躇うことなく私の肌に触れた。
その求められる感覚に、泣きたくなった。
途切れることのない口づけ。
迷う事のない指先。

「芙美、」

その声が、私を呼んだ。

「椿社長、熱が上がっちゃいます」

「別にいい」

「でも、んっ」

「煩い」

「だって、」

「いいから、黙って抱かれろよ」

「……え、」

その言葉に、言葉の意味を探りたくて、私を映す綺麗な目を見た。
何故か急に、怖くなった。

「なんで」

「芙美?」

「なんで急に……いつもキスしかしないのに」

どうしてかな。
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