白馬の悪魔さま 【完】番外編追加
「当たり前だろ。姫子はまだ18だぞ?早過ぎる」
「18!?」
妹さんって、そんなに若かったの!?
大人っぽいし美人だから、20代前半くらいかと思っていたら、まさか10も年下だったなんて。
「だから結婚なんて、あの男が姫子を独占したいだけで、絶対にまだ早い」
「でも、それは二人が決めることだと」
気持ちはわかるけれど、もう結婚できる年齢なのだから、ご両親も認めているのなら尚更……。
「え、もしかして……椿社長ってシスコンですか?」
ちょっと意外で、だけど私をあんな風に甘やかし続けた面倒見の良さを考えると納得出来るような可能性を思わず口にした私に、椿王子は迷うことなく「だったら悪いか?」と答えてくれる。
あまりに堂々と、むしろ偉そうなくらいの態度に、私が妹さんにした勘違いの元凶が、この男だったことを確信する。
「椿社長がお兄さんって、大変そうですね」
シスコンってことだけでなく、こんなにも完璧な男性が近くにいたら、つい周りと比べてしまいそうだ。
「そのうちお前にも会わせるよ」
「え、」
「でも先に博世に紹介する。だから月曜日は付き合え」