白馬の悪魔さま 【完】番外編追加

「はい。私の周りには虫しかいないんでしょう?」

「芙美には俺も虫に見える?」

その他大勢に男と一緒かと聞いているのか、それとももっと違う意味で聞いているのか、どちらにしても答えは決まっている。

「……見えません」

「それは良かった」

「虫よりも質が悪いです」

「だったら、ハイエナってことで」

「ハイエナ?椿社長が?」

嫌味を言ったつもりが、涼しい顔で返される。

「そう。だから本当は今すぐにでも芙美を食べたくて仕方なかったりして」

「食べるって、」

「本当に、美味そうな女」

「椿しゃ、ん、んんんん!?」

噛み付かれた。
まさにそんなキスに、私は立っていられなくて、目の前のシャツを掴んだ。

ワインの苦味は、舌先で甘く変わった。



▲▼▲▼



「ええ!?日曜からずっと!?」

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