白馬の悪魔さま 【完】番外編追加
「はい。私の周りには虫しかいないんでしょう?」
「芙美には俺も虫に見える?」
その他大勢に男と一緒かと聞いているのか、それとももっと違う意味で聞いているのか、どちらにしても答えは決まっている。
「……見えません」
「それは良かった」
「虫よりも質が悪いです」
「だったら、ハイエナってことで」
「ハイエナ?椿社長が?」
嫌味を言ったつもりが、涼しい顔で返される。
「そう。だから本当は今すぐにでも芙美を食べたくて仕方なかったりして」
「食べるって、」
「本当に、美味そうな女」
「椿しゃ、ん、んんんん!?」
噛み付かれた。
まさにそんなキスに、私は立っていられなくて、目の前のシャツを掴んだ。
ワインの苦味は、舌先で甘く変わった。
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「ええ!?日曜からずっと!?」