消える僕の前に、君が現れたら。
川原と途中の電車で別れて週一に行く病院へ向かう。

病院は嫌いだ。

無論、好きな人なんているのだろうか。

僕が何より嫌いなのはフルネームで呼ばれる所。

名字も読みにくいしあまり気に入ってない。

下の名前なんてコンプレックスの塊だ。

この名前のせいで生涯の半分無駄にしたと言っても過言ではない。

名前が本当に女子だから、大体は驚かれる。

小さい頃名前が女子なだけでどれだけ言われたか。

運動が出来なくて外で遊べないからより、女の子ってからかわれて。

小さい頃はいやで嫌で仕方なかった。

病院に着いて、ひたすら順番待ち。

良かった、今日は人が少ない。

今通ってる大学から電車乗り継いで大学病院に通う日々。



生まれつき。

それは先天性のものだった。


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