からめる小指  ~愛し合う思い~
新学期

四月

「おはよう!ちぃ。」

「はぁちゃん、おはよう!
見た?見た見た!」

朝から賑やかな、俺の彼女とその親友。

騒ぎの内容は、予想がつく。

何せ、俺が細工をしたんだから。

「わぁ!同じクラス。
ヤッタァ!!
ちぃ、高校生活最後の1年が楽しくなるね!」

一緒にはしゃぐ、尋の親友こと『はぁちゃん』は………

俺と腐れ縁の国語教師………樹の彼女だったりする。

俺と樹は……

お嬢様学校と言われる女子高の国語と数学の教師。

彼女は………

禁断と言われる教え子。

俺に至っては、去年クラス担任だった。

いけない関係だとは自覚しているし

卒業を待ってから付き合うべきだと分かってる。

それでも、その時間が待てなかった。

それを待っていては………彼女が壊れてしまいそうだったから。

…………と、言い訳してみるが……

それとは別に、待てない程恋をしてしまったことが一番の原因だ。
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