からめる小指 ～愛し合う思い～

結局、千尋達は二人で話し合って

放課後のバイトは辞めた。

心配かけてまですることじゃないと………。

週末、俺達が忙しい昼間は手伝いに行ったり

冬休みや、２月の自由登校が始まったら行くことになった。

もちろん安心したし

その方が良いと思っているけど………

この間浮かんだ『千尋の自由やするはずだった経験を潰しているかもしれない』

という思いは………ずっと俺の心に、くすぶっている。

服従させるつもりなんて全くないが……

自分の意思を持てない環境を、作ってやしないかと心配になる。

千尋は家庭環境のせいで、我慢ばかりしてきた。

俺まで我慢させるようなことを………するべきじゃない。