からめる小指  ~愛し合う思い~
夏休み

7月

「暑いね!」

夏休みを目前にひかえ、生徒達は浮き足だっている。

毎年恒例の学年、クラス別の遠足があるからだ。

一年から順番に4月、5月と行き

3年生が今月7月だ。

6月は雨が多く試験中のため、空いている。

ウチは、大学を外部受験する子が殆どおらず………

外部も無理のないところか、海外留学なので

思い出作りに重点がおかれ、3年生と言えどのんびりしている。

今年は京都に行く事になった。

夏の京都は、半端なく暑い。

せめてキャンプとかなら納得がいくけど、観光って……。

おまけに………遠足と言えど、そこは金持ちが多く通う私立のお嬢様学校。

一泊なんて修学旅行のようだ。

まぁ、修学旅行は海外だが……。

もちろん、生活指導の俺は着いて行く。

自分の学生時代は、喧嘩に不登校………たばここそしなかったが

まともに授業を受けた記憶がない。

いつも樹達とたむろして、屋上にいた。

そんな俺が生活指導をし、樹はクラス担任だとは………

人生は何処でどう変わるか分からないもんだ。

「暑い」と言いながら、涼しい顔をしている生徒達。

前から感じることだが……女子高生は汗をかかないのか??

千尋もシャワーの後服を着込んでいる。

俺が上半身裸で、タオルを首にかけていると怒られる。

もしかして…………年のせいか??

思わぬところでジェネレーションギャップを感じて焦る。
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