からめる小指  ~愛し合う思い~
「これで、春から女子大生かぁ。」

「女子高生も良いけど、女子大生も良いねぇ~」

樹の危ない呟きは無視して

「ちぃ、春からもここに住むの?」と聞くはぁちゃんに

「う~ん。どうだろう?
樹先生に申し訳ないし………近くにアパートを借りるか
実家から通おうかな?って思ってるの。
先生は、一緒に住もうって言ってくれたんだけど………
教え子と、卒業して直ぐ同棲って………
先生が悪く見られちゃうでしょう?
だから………。」

「ええっ!だったら、気にしないでここを使いなよ。
ちぃちゃんが気にするなら、和君に家賃貰うから。
気にせずここから大学に通ったら良いよ。
はぁちゃんだって、ちぃちゃんと学校も家も離れたら寂しがるし……
第一、和君がそんなこと許さないと思うよ。」

樹の言葉に俺の顔を見た千尋は…………

「………………確かに。」と呟いていた。

そんなこと許す訳がない。

やっと、大手を振って付き合えるようになるのに………

何が悲しくて、離れないといけないのか。

いきなり同棲は、世間や親が許さないと思うから……

隣で我慢しないといけないのに……………。
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