からめる小指  ~愛し合う思い~
放送を終えて出てきた千尋を待ち構えていたのは………

初めて真剣に悩んだ放送のラストと同じ…………沢山の生徒達だった。

「ありがとう」

「ご苦労様。」と

友達や放送部の仲間以上に

放送を聞いて感動した生徒達が、沢山押し寄せた。

教師としておさめに行きながら

彼氏として………そんなラストを飾ってくれた生徒達に感謝している。

俺が心から『良かったよ。』と言うよりも

千尋にとって、嬉しく感動したはずだから。

同じく生徒をおさめにきた樹も

「ちぃちゃんに相応しいラストだね!」と

コッソリ耳打ちしてきた。

はぁちゃんは…………来てなかった。

たぶん、教室で一人………感動して涙しているんだろうなぁ。

千尋を誰よりも…………側で見守ってきた一人だから。
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