からめる小指  ~愛し合う思い~
結局クリスマスの計画はあやふやで、決まらない間に終わった。

「ところで尋さん。
いつの間に、四人でクリスマスをすることになったの??」

てっきり二人で過ごすものだと思っていたから、びっくりした。

「えっ!だって先生が言ったんだよ?
『はぁちゃんと相談して決めて』って。」

何を言ってるの??と言わんばかりの目で見つめてくる。

えっ!!俺が??

絶対有り得ない。

………………………。

もしかして、あれか??

俺と樹が相談にのれないから、女の子同士でお互いのクリスマスを相談して

買い物とかをしといてって意味で頼んだ…………。

マジか??

まさかそんな意味にとってたとは………。

樹も忙しくて………話してなかったからなぁ~

旅行を考えてもって言ったから………ディズニーランドか。

「千尋、やっぱりクリスマスは大勢で楽しみたい?
尋がそれが良いなら、それでいいんだけど
もしも二人が良いなら………樹に言って今回は二人にするよ。」

「えっ、でも………先生は四人が良いでしょう?」

「まさか。
あれは誤解だから………。
尋と二人が良いに決まってる。」

「なぁ~んだ。
はぁちゃんも私も、ホントは二人が良かったんだけど
先生が四人でしたそうだったから、無理に四人にしたんだよ。
だったら直ぐに電話して、四人でのクリスマスはキャンセルするね。」

はぁ~っ。

ちゃんと言って良かった。

あのままだと、四人でクリスマスをするところだった。

千尋の連絡で、取り合えず二組のカップルでそれぞれ

楽しいクリスマスをおくれる。

「だったらまた、計画を練らないと。」

少しワクワクした表情の千尋が、そう呟いた。
< 91 / 126 >

この作品をシェア

pagetop