桜の舞い散る頃
あまりの可愛いい反応に、立花は困ってしまう。はぁ~。可愛い過ぎるんだよ!
「高梨さん、とりあえず朝飯食べて。」
「あっ、はい。すいません。」
パンを口に入れて、モグモグと咀嚼する。そしてコーヒーを飲む。ン~、美味しい~!

はぁ~、可愛いい!なんかの小動物みたいだ。思わず彼女の頭に手を置き、ポンポンと軽く撫でてしまった。ハッとした彼女が俺の顔を見る。
「室長~、恥ずかしいので止めて下さい‥‥。ご飯食べにくいです‥‥」
顔を赤くしながら、小声で訴えて来る彼女。
「スマン。つい手が動いて、ゆっくりどうぞ。」
俺は、マグを持ちダイニングを離れ、リビングのソファーへ移動した。俺が離れた事にホッとしたのか、彼女は食事を再開した。幸せそうに食べる姿に癒される。
「高梨さん、俺少し仕事しても良いかな。」
「はい。でも熱が下がったばからですから、無理の無い程度でお願いします。」
彼女はペコリと頭を下げた。
「解りました。心配してくれてありがとう。」
彼女の仕草一つに気持ちが安らいでしまう。昨日、リビングに置きっぱなしにした、鞄の中からパソコンを取り出し立ち上げる。パスワードを入れファイルを開く。カタカタとキーを打ち込んでいく。
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